1305石川千亚记 - 黄昏の海
黄昏の海に出て
二人は二度ともう巡り会えないの.......
黄金の灯りが海に落ちて夏の風が途切れた
怯える二人にただ寄せて返す水音
何を信じてここまで来た 道も忘れ果てたの
さよなら告げるための優しさだけ残して
どんなに波を重ねて想い出を叫んでも
貴方のいた岸辺にはもう帰れない
黄昏だけを抱いて
あの日の波はもう深い海の底
悲しみを知らない蒼い夢を見て眠っている
暗い水の向こうに揺れる知らない街の灯り
とても近くに見えたまほろばの花の頃
あの時もう一つだけ遠い波を越えたら
貴方のいる岸辺まで辿り着いたの
黄昏の海に出て
二人は二度ともう巡り会えないの
寂しい眼差しを重ねて眠った夜も消えて
黄昏だけを抱いて
あの日の波はもう深い海の底
悲しみを知らない蒼い夢を見て眠っている
黄昏の海に出て
二人は二度ともう巡り会えないの
寂しい眼差しを重ねて眠った夜も消えて